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TOKYO MELODY 1984 坂本龍一図書資料展

TOKYO MELODY 1984 坂本龍一図書資料展

坂本龍一:マスメディアの中の芸術家

松井茂(IAMAS図書館長)

 坂本龍一(1952?2023年)の活動を、アートヒストリーとして振り返るとき、YMOが1983年末に散開し、ソロ活動を始めた1984年が注目されます。なぜなら、本本堂(出版社)とMIDI INCにSCHOOLレーベルが始動し、音楽に留まらない言説空間を巻き込んだメディア?パフォーマンスの実践が始まるからです。

 YMOの活動を通じてマスメディアの寵児となった坂本は、自身への社会的な注目を「抑圧」として意識しました。他方でこうした状況と現象を活用することで、新たな芸術表現を構想した側面があったようにも見えます。本展では、1984、85年に刊行された雑誌──音楽、美術、文芸の専門誌やミニコミ誌、さらに総合誌、週刊誌や大衆誌など──と書籍を振り返ることから、坂本が実践したメディア?パフォーマンスを検証します(※1)

 誌面には、領域横断としてのパフォーマンス、脱構築への期待、バブル目前、未だローカルな性格をとどめながら情報都市化する「東京」の時代感覚が溢れています。1984年に来日したナム?ジュン?パイクやローリー?アンダーソンとの交流、晩年まで継続される浅田彰とのコラボレーションも始まることでしょう。

 会場で当時の雑誌を手に取り、マスメディアの中の芸術家、坂本龍一の表現と思想を体感してください。芸術表現が文化現象として都市空間に拡散する時代、新たな資料体構築の射程を提案する展覧会です(※2)。

※1 川崎弘二、松井茂「坂本龍一インタビュー」『竞彩足球胜平负[IAMAS]紀要』第11巻、2019年、176-189頁

※2 本展タイトルは、1984年にElizabeth Lennard監督によるフランスのドキュメンタリー番組『Tokyo melody: un film sur Ryuichi Sakamoto』(1985年)に基づく。

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